症状を「繋がらない」と「途切れる」に分ける

最初に、自分の症状がどちらに近いかを決めます。一覧に機器が出ない、または接続できない場合は「繋がらない」です。一度は繋がるのに切れる、音が飛ぶ場合は「途切れる」です。

繋がらない場合は手順1から順に進めます。途切れる場合も手順1と2は確認します。そのうえで原因が見当たらなければ、手順5の電波干渉と距離を先に見ると早く絞り込めます。原因は1つとは限りません。1つ直しても改善しなければ、次の手順に進んでください。

手順1:Bluetoothのオン/オフと機器の電池残量

スマホのBluetoothがオンになっているかを確認します。オンなら一度オフにして、10秒ほど待ってからオンに戻します。これだけで直ることもあります。

iPhoneでは、コントロールセンターでBluetoothをオフにしても完全には止まりません。接続中の機器が切断されるだけで、機能自体は動き続けます。オン/オフは「設定」アプリの「Bluetooth」から行います。機内モードがオンになっていないかも確認します。

次に機器の電池です。残量が少ないと、電源は入っていても接続が不安定になります。満充電してから試します。完全ワイヤレスイヤホンは、ケースの電池が切れているとイヤホンにも充電されません。片耳だけ繋がらない場合は、左右それぞれの充電状態も確認します。

スマホの再起動もこの段階で試します。それでも直らなければ手順2へ進みます。

手順2:ほかの端末と接続したままになっていないか

多くのBluetooth機器は、近くにある最後に繋いだ端末へ自動で接続します。タブレットやパソコンなど、ほかの端末に接続したままだと、スマホからは繋がらないことがあります。

2台の端末に同時接続できる「マルチポイント」という機能を持つ機器もあります。この場合、音声がもう一方の端末に取られ、途切れたように感じることがあります。近くにある端末のBluetoothを一時的にオフにして、スマホで試します。

これで繋がれば、原因はほかの端末です。直らなければ手順3へ進みます。

手順3:ペアリング登録を削除して再登録する

ペアリングとは、スマホと機器がお互いを登録する最初の手順です。この登録情報が壊れると、一覧に機器が表示されていても繋がりません。いったん削除して、登録し直します。

iPhoneでは、「設定」→「Bluetooth」で機器名の右にある「i」マークを押し、「このデバイスの登録を解除」を選びます。Androidでは、「設定」→「接続済みのデバイス」などから機器を選び、「削除」や「ペアリングを解除」を選びます。メニューの名前はメーカーやOSのバージョンによって違います。

削除したら、機器をペアリングモードにして登録し直します。ペアリングモードとは、新しい端末からの接続を受け付ける状態のことです。ボタンの長押しや、ケースのボタン押下で入る製品が多いですが、操作は製品ごとに違うので取扱説明書で確認します。

スマートウォッチは扱いが異なります。Apple Watchは「Watch」アプリから、Wear OS搭載機などはメーカーの専用アプリから管理します。スマホのBluetooth設定から削除するだけでは正しく解除できない場合があります。また、ペアリング解除や再登録に機器の初期化が必要な製品もあり、その場合は健康データなどが消える可能性があります。作業の前に、メーカーの公式サポートで手順とバックアップの方法を確認してください。

再登録しても繋がらない、または一覧に機器が出てこない場合は手順4へ進みます。

手順4:機器側をリセットする

機器側に残った設定の不具合は、リセットで解消できることがあります。リセットには、電源を入れ直すだけの再起動と、購入時の状態に戻す初期化があります。まず再起動を試し、だめなら初期化します。

初期化の操作は製品ごとに大きく違います。「ボタンを〇秒長押し」「ケースに入れた状態でボタンを押す」などがあり、同じメーカーでも機種で異なります。取扱説明書かメーカー公式サイトで、自分の型番の手順を確認してください。初期化すると、ほかの端末との登録も消えます。

初期化後は、スマホ側の古い登録も削除してから再登録します。これでも直らなければ手順5へ進みます。

手順5:電波干渉・距離、OSとファームウェアの更新

Bluetoothは、Wi-Fiの一部と同じ2.4GHz帯という電波を使います。そのため、Wi-Fiルーターや電子レンジの近くでは途切れやすくなります。駅や繁華街のように人や機器が多い場所でも不安定になりがちです。

体や壁も電波を遮ります。スマホをズボンの後ろポケットやかばんの奥に入れると、それだけで途切れることがあります。スマホを手に持ち、1m以内で試してください。場所を変えて直るなら、原因は環境です。

環境に問題がなさそうなら、ソフトウェアを更新します。スマホのOSは、iPhoneは「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」、Androidは「設定」→「システム」などから更新します。機器側にも「ファームウェア」と呼ばれる内部ソフトがあり、多くはメーカーの専用アプリから更新します。不具合の修正が含まれていることがあります。

専用アプリに「音質優先」「接続優先」の切り替えがある製品では、接続優先にすると途切れにくくなる場合があります。Androidでは、省電力設定が専用アプリの動作を止めて、スマートウォッチの通知が届かない原因になることもあります。

ここまで試して直らなければ、手順6で故障箇所を判断します。

手順6:別の端末で試して故障箇所を判断する

家族のスマホやパソコンなど、別の端末に機器を接続してみます。逆に、別のBluetooth機器を自分のスマホに繋いでみるのも有効です。結果から、次のように判断します。

結果考えられる原因次の行動
別の端末では問題なく使えるスマホ側の設定やソフトウェアスマホのネットワーク設定のリセットや、スマホメーカーへの相談を検討
別の端末でも同じ症状が出る機器側の故障機器メーカーのサポートへ問い合わせ
別の機器なら自分のスマホで使える元の機器とスマホの相性、または機器側機器メーカーに対応機種や既知の不具合を確認

スマホのネットワーク設定をリセットすると、保存済みのWi-Fiのパスワードや、ほかのBluetooth機器の登録も消えます。実行前に、必要な情報を控えておいてください。

修理や問い合わせの前に準備すること

修理を依頼するときは、型番、購入日、保証書またはレシートを用意します。あわせて、この記事のどの手順を試し、どんな結果だったかをメモしておきます。サポート窓口で同じ確認を繰り返さずに済みます。

保証期間や保証の対象は、メーカーや販売店によって違います。初期化や分解が保証に影響しないかも含め、依頼する前にメーカー公式サイトで条件を確認してください。修理費用が高い場合は買い替えも選択肢です。保証の範囲と見積もりを確認してから判断してください。