最初に「1つのアプリだけ」か「複数のアプリ」かを確かめる
まず、普段使っているほかのアプリをいくつか開いてみます。落ちるのが特定の1つだけなら、原因はそのアプリか、アプリがつながるサーバー(提供元のコンピューター)にある可能性が高いです。この場合は手順1から順に進めます。
複数のアプリがまとめておかしくなっているなら、スマホ本体の問題を疑います。端末の再起動(手順2)、OSの更新(手順3)、ストレージの空き容量(手順6)を先に確認してください。Androidでは、多くのアプリが共通で使っている部品の不具合で、複数のアプリが一斉に落ちることもあります。2021年3月には、アプリの中でWebページを表示する部品「Android System WebView」の不具合で、多くのアプリが強制終了する事例がありました。
手順1:アプリを完全に終了して開き直す
ホーム画面に戻っても、アプリは裏で動き続けています。一度完全に終了させると、一時的な不具合が消えることがあります。
iPhoneでは、画面の下端から上にスワイプして途中で指を止めます。ホームボタンのある機種はホームボタンを2回押します。アプリの一覧が出るので、落ちるアプリを上にはじいて閉じます。Androidでは、画面下の「□」ボタンを押すか下端からスワイプして最近使ったアプリの一覧を出し、同じように上にはじきます。Androidは「設定」→「アプリ」→該当アプリ→「強制停止」でも止められます。
開き直して普通に動けば解決です。また落ちる場合は手順2へ進みます。
手順2:スマホ本体を再起動する
再起動すると、メモリ(作業中のデータを一時的に置く場所)が空になり、裏で止まっていた処理もやり直しになります。長いあいだ電源を切っていない端末では、特に効き目があります。
iPhoneは、サイドボタンと音量ボタンのどちらかを一緒に長押しし、出てきたスライダで電源を切ります。ホームボタンのある機種はサイドボタンだけを長押しします。Androidは電源ボタンを長押しして「再起動」を選びます。機種によっては、電源ボタンと音量ボタンを一緒に押す必要があります。
手順3:アプリとOSを最新版にする
アプリの不具合は、提供元が修正版を出して直すのが普通です。一方で、OSを更新した直後に、アプリの対応が追いつかず落ちるようになることもあります。どちらの場合も、アプリとOSの両方を最新にします。
アプリは、iPhoneなら「App Store」、Androidなら「Google Play」を開き、右上のアカウントアイコンから更新します。Google Playでは、アイコンの次に「アプリとデバイスの管理」を選びます。OSは、iPhoneなら「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」で更新します。Androidは多くの機種で「設定」→「システム」→「システム アップデート」ですが、名前や場所は機種で違います。Androidでは「Android System WebView」と「Google Play開発者サービス」も、Google Playから最新になっているか確かめます。
古い端末はOSの更新が終わり、アプリが求めるOSのバージョンに届かなくなることがあります。必要なバージョンは、App Storeのアプリページの「互換性」欄や、Google Playのアプリページで確認できます。条件を満たせない端末なら、買い替えを考える時期です。
手順4:通信状態を確認する
起動してすぐにサーバーと通信するアプリは、通信がうまくいかないと読み込み画面で止まったり、エラーで終了したりします。「起動はするのに先に進まない」なら、この手順を重点的に見てください。
まず、Wi-Fiとモバイルデータ通信(携帯電話会社の回線)を切り替えて試します。Wi-Fiのときだけ失敗するなら、ルーターや接続中のWi-Fiに原因がありそうです。モバイル通信のときだけ失敗するなら、電波の弱さや、データ量を使い切ったことによる速度制限が考えられます。機内モードを一度オンにしてオフに戻すと、通信の接続がやり直されます。
設定で通信が止められていないかも見ておきます。iPhoneは「設定」→「モバイル通信」で、アプリごとにモバイル通信を使わない設定にできます。Androidは「データセーバー」がオンだと、裏での通信が制限されます。VPNアプリや広告ブロックアプリを入れている場合は、いったんオフにして試してください。日付と時刻を手動で設定していて時刻がずれていると、安全な通信の確認に失敗することがあります。「自動で設定」になっているかも確かめます。
手順5:キャッシュを削除し、だめなら再インストールする
キャッシュは、表示を速くするためにアプリが保存しておく一時的なデータです。これが壊れると、起動に失敗することがあります。
Androidでは「設定」→「アプリ」→該当アプリ→「ストレージとキャッシュ」→「キャッシュを削除」で消せます。ログイン情報や保存したデータは消えません。同じ画面の「ストレージを消去」(機種によっては「データを消去」)は、アプリのデータを全部消す操作です。最初は押さないでください。iPhoneには、アプリのキャッシュだけを消す共通の操作がありません。アプリによっては、アプリ内の設定画面にキャッシュ削除の項目があります。
それでも直らなければ、再インストール(一度削除して入れ直すこと)を試します。アプリを削除すると、端末の中だけに保存されていたデータは消えます。LINEのトーク履歴、ゲームの進み具合、二段階認証アプリの登録情報などは、事前にバックアップや引き継ぎの設定をしていないと戻せないことがあります。各アプリのヘルプで引き継ぎの方法を確かめてから削除してください。
iPhoneには「Appを取り除く」という機能もあります。「設定」→「一般」→「iPhoneストレージ」→該当アプリから実行でき、データを残したままアプリ本体だけを削除します。入れ直すとデータが戻るので、完全な削除より先に試せます。ただし、データそのものが壊れている場合は直りません。
手順6:ストレージの空き容量を確認する
ストレージ(写真やアプリを保存しておく場所)の空きがほとんどないと、アプリが一時的なファイルを書き込めません。その結果、起動に失敗したり、使っている途中で落ちたりします。複数のアプリが同時に不安定なときは、まず疑うべき原因です。
空き容量は、iPhoneなら「設定」→「一般」→「iPhoneストレージ」で確認できます。Androidは多くの機種で「設定」→「ストレージ」ですが、場所は機種で違います。空きが少なければ、使っていないアプリや、大きな動画から消していきます。写真や動画は、クラウドサービスやパソコンに保存してから消すと安心です。
アプリやサーバーの障害で、自分では直せないケースの見分け方
ここまで試しても直らない場合、原因はスマホではなく、アプリの提供元にあるかもしれません。見分ける手がかりは3つあります。
1つ目は、ほかの利用者にも同じ症状が出ているかどうかです。アプリの公式X(旧Twitter)アカウントや公式サイトのお知らせで、障害やメンテナンスの案内が出ていないか確認します。案内がなくても、Xで「アプリ名 障害」「アプリ名 落ちる」などと検索し、同じ時間帯に報告がたくさんあれば、サーバー側の障害である可能性が高いです。
2つ目は、症状が始まったタイミングです。アプリを更新した直後から落ちるようになり、App StoreやGoogle Playのレビュー欄に同じ報告が並んでいるなら、アプリ自体の不具合が考えられます。
3つ目は、別の端末で使えるかどうかです。家族のスマホや、パソコンのブラウザ版でも同じように使えないなら、自分の端末の問題ではありません。
こうしたケースでは、手元でできることはほとんどありません。再インストールを何度も繰り返すと、データを失うおそれがあります。提供元の復旧や修正版を待つのが安全です。
直らないときの問い合わせ先
1つのアプリだけの問題なら、問い合わせ先はアプリの提供元です。App Storeのアプリページにある「Appサポート」や、Google Playのアプリページにある「アプリのサポート」から、連絡先や公式サイトを確認できます。アプリの中の「ヘルプ」や「お問い合わせ」から連絡できる場合もあります。
複数のアプリが落ちる、端末が勝手に再起動するなど、本体の問題が疑われるときは端末の窓口に相談します。iPhoneはAppleサポート、Androidは端末メーカーのサポート窓口が基本です。携帯電話会社(キャリア)で買った端末なら、キャリアのショップやサポート窓口でも相談できます。修理や交換、補償サービスは、条件や費用が契約内容によって変わります。利用する前に、各社の公式サイトや契約内容を必ず確認してください。
問い合わせの前にメモしておく情報
相談するときは、端末の機種名、OSのバージョン、アプリのバージョン、症状が始まった時期、表示されたエラーメッセージを伝えます。原因の特定が早くなります。エラー画面はスクリーンショットで残しておきます。この記事の手順をどこまで試したかも伝えると、同じ案内を繰り返されずに済みます。OSのバージョンは、iPhoneなら「設定」→「一般」→「情報」で確認できます。Androidは多くの機種で「設定」→「デバイス情報」(機種によっては「端末情報」)に表示されます。